稲毛っ子ローディのブログ

風と・・光と・・大地と・・ 我がロードバイクとの戯れの日々。

イタリア自転車ツァー&モア

イタリア自転車ツァー&モア 前夜

「自転車人」という雑誌がある。 

わりと旅記事が多い。
山と渓谷社が出版しているからか?
2013年のある秋の日、
立ち読みしながらページをパラパラめくっていると・・
こんなマークが目についた。
RedBicycleTourOrgItalylogo4
そしてこんなタイトル記事が・・
「憧れのローマをロードバイクレンタルでサイクリングツァー!」

へぇー。
これって楽しいよな。
webサイトのアドレスネームを必死に覚える。
「The Redbicycle 」 か…。
本も買わずに・・セコッ(笑)
帰宅して早速自宅のPCで検索。

あった。

いろいろなツァーコースが用意されてる。
特にこのCastelli Lake Tourの写真に
我が目が釘付けに…!
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 わあ。
行きたいなぁ。
それからというもの、Castelli というフレーズが頭から離れない。
子供みたいに(笑)

昨年2013年、
ドイツへ自転車旅行した。
何もかもが素晴らしかった旅。
自分の人生の金字塔になった。
もうあんな楽しい旅は二度とないのだろうなと考えていた。

しかしこのローマのバイクツァーを目にして
もう1度ちっちゃな夢を追ってみたくなった。
ホームページのツァーインストラクターの表情も優しそう。
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イタリア語なんて全然わからない。
英語だって大して喋れない。
だけど、ドイツに10日間旅行しても何とかなったじゃないか。
旅行会話位喋れるように勉強すれば大丈夫だろう☆

そんなことを日々考ええていると
図書館でこんな本を目にした。
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読んでみると思った以上に楽しい本だった。
篠氏のイタリアへの愛情がほのぼのと感じられた。
ローマの下町の釜焼きピザの店。
フィレンツェのハートヴォームなワインバー。
ヴェネツィアのバーカロ(下町の立ち飲み屋)・・

ひとたびイタリアに興味をもちだすと
BS日テレのこんな番組も欠かさず見るようになっている。
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いつの間にか
自分の生活感覚がイタリアで埋め尽くされていく。
単純そのもの(笑)

せっかく出かけるのなら
自転車旅行だけじゃなく
「食のイタリア」、それも下町の楽しさを味わいたいなあ・・
どっちみちイタリアはドイツのように自転車専用道が国中にあるわけじゃないし。

よし。

このローマのバイクツァーにレンタルで申し込んでみよう。
せっかくイタリアに行くのなら
ローマだけでは。。
やっぱりヴェネツィアには行きたいなぁ。
昔ある本で見た「ナポリを見て死ね・・・しかしヴェネツィアを見ずして死ぬな」
のフレーズがずっと心に焼きついているし。
そして、鉄道でローマからヴェネツィアに行くには
途中にフィレンツェがある。
是非フィレンツェに行ってみては・・
と強く勧める会社の親しい先輩の言葉があった。

でかける季節はやっぱり初夏!
あのドイツ自転車旅行の1年後に設定だ。

よしイタリア語の勉強だ。
付け焼刃でいいじゃないすか(笑)

そんなこんなで1年はあっという間に。
でかける前日。
社会人3年生の娘に
「お父さんこれから自転車ツァーでイタリアに行ってくる」というと、
けたけた笑っていた表情が印象的だったが(^^);


イタリア自転車ツァー&モア 1日目

出発当日。
旅は山用のザックで行くことにした。
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ガイドによると、ヴェネツィアなどは石畳が多くキャスターの車輪が破損した体験談があったし。
もともと学生時代は山男だったので荷物を担ぐのを苦にしない。
ローマの自転車ツァーガイドからは事前に靴、ビンディングなど最低のツールを持参すればロードバイクレンタルOKとメールを送ってきた。
なので昨年のドイツ自転車旅行と比べ圧倒的に少量の荷物でいい。
それでも旅の後半は普段着なので、なんやかやでザックはパンパンになった(^^;;
フライトはアリタリア航空。住まい近くの成田からローマへの直行便だと他には選択肢がないよう。
今までの海外フライトは全部JALだったのでちょっと楽しみ♪
搭乗口近くで見えた機体はさすがイタリア国旗カラーのグリーンが映えている。
中に入るとブランケットもグリーン!
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パネルカラーもグリーン!
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客室乗務員は日本人スタッフもいるが、当然イタリア人ばかり。
出発までイタリア語が飛び交っている。
まるでイタリアオペラの劇中に飛び込んだみたい(^^;;
良いなァ、この雰囲気。
離陸してしばらくしての機内食。
自分は予約時になんとなくシーフードを指定していたのだが、律儀に一般食に先がけて運ばれてきた。
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美味しい♪さすがイタリアの航空会社!
おそらく豚肉の食べられないイスラム食のように特別食メニューだったのかな(^^;;
回りはというと近くのイタリア人と思しきおじさんたちはみな器用に日本食を食べている。
日本の思い出が忘れられないのかな?
機内食、軽食などイタリア人スタッフの声がかかる度に覚えたてのイタリア語を使ってみる。
「イル・ヴィーノ・ビアンコ(白ワイン)」が通じた時は少し嬉しくなった。

約10時間のフライトでローマ・ファミウチーノ空港へ。
順路に沿って入国チェックに行くと・・
たまたま中国からきた旅客が列に並んでくる。
すごい数。
昨年のドイツでも感じたが、今や欧州の観光地での中国人の数は半端ではない。
中国人の行列の後に並び順番を待つ。
しかしなかなか番が回ってこない。
とにかくひとりひとりのチェックに時間がかかるのだ。
直前の若いアベックの男女などには
担当官は頭のてっぺんから足の先まで時間をかけて眺めている。
4年前に仕事でNYに行ったが、米国でもこんなではなかった。
さて番が回ってきた。
イヤだなあと思いながらパスポートを担当官に渡す。
すると「日本国パスポート」をみるや
彼、こちらに一瞥もせず「通れ」。
いくら何でも国によって違いすぎ!?

さて。
空港のバスターミナルにはアリタリア航空提携のバスが運行していると情報があったが。
乗り場がわからず。結局列車で行くことにした。
そうだ。
確かイタリアの国鉄は改札機を通さないとあとで大変な料金を請求されるとあった。
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ちなみにこの機械もグリーン(^^)
ところが切符を差し込んでもなかなかスタンプしてくれない。
ちょっと左寄りに差し込んだらようやく「カチッ」。
すぐ後にアメリカ人らしき人が差し込んでもやはり同じ状況。
困った顔で当方を見上げる。
これに「イン・ザ・レフトサイド」とアドバイス?すると
彼もカチッ。
「サンクス」とニコッと笑って列車に駆け込んでいく。
自分も何も考えずにその列車に乗り込む。
ローマ・テルミニ駅行き特急は20:08のはずだが、
20時に出発。あれっ?
イタリアの列車は遅れるとは訊いていたが。
早く出発?まぁいいや。
しかし走り出すと様子がおかしい。
テルミニ駅までノンストップの筈なのに各駅で停車している。
それにあまりにも車窓がカントリーサイド。
そのうち車掌が検札に回ってきて、
「日本人?日本語はしゃべれませんが」
「この列車はテルミニ駅には行きませんよ。次のオスティエンセで乗り換えて下さい、
そこでテルミニ駅行きと接続します」
と丁寧な英語で教えてくれる。
どうやら特急料金を払って各駅列車に乗ってしまったよう。

テルミニ駅到着。
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平べったくて大きな駅。
ホテルはここから5分のはず。
そう迷わずにホテルテティ到着。
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このあたりは1つのビルにフロア毎にいくつかのホテルが同居しているパターンが多い。
今回のローマ滞在は自転車ツァーが中心だ。
そのツァーガイドオフィスが近いコロッセオにすぐ行けるところがいいと
このホテルを選んだ。
また朝食が美味しいと情報があったから。
それにしてももう9時近いというのに1階テラスのリストランテ(レストラン)は大賑わい。
何か夜更けの浅草六区あたりの露店居酒屋を思い出した。
ホテル部屋は思った以上に小ぎれい。
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早速ガイトにあった近くのトラットーリア「サンティ」におじゃまする。
中はご近所の町内会らしき方々で盛り上っている。
とにかくローマといえばカルボナーラ。
ちょっと時間かかったが美味しそう。
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それにしてもすぐ近くを路面電車が通るのは楽しい。
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しばらくかるとギターを担いだ「流し」のオヤジが近づいてきて何か歌わせろと。
ちよっとしつこくて閉口。
15ユーロで定食を注文したが、
デサートのホームメードケーキがとても美味!!
甘さに独特のまろやかさかあり食べていてとても幸せな気分になる。
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このケーキで心からイタリアを実感する♪

さあ明日はローマ市内自転車ツァーだ♪

イタリア自転車ツァー&モア 2日目


快晴のローマ。
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今日は市内自転車ツァーだ。
この旅では2種類の自転車ツァーを申し込んだ。
1日目はRoman All Day Tour、2日目はロードバイクレンタルのCastelli Lake Tourだ。
時差ボケを考えて比較的楽なツァーを今日に予定していた。 
さて。
朝食のレストランに行くと客は日本人ばかり。
皆、自転車ジャージ姿の自分を珍しそうに見ているがこちらは知らんぷり。 
イタリアの朝食の定番はクロワッサンにエスプレッソらしい。
このホテルのクロワッサンもとても美味しい。中身にチョコとバタークリームが詰まっているのもあった♪
つい馬鹿の3杯汁ならず3杯コーヒーのお代わり(^^;;まぁセルフなのだが。

さあ簡単なサイクル道具を携え出発。
オフィスには9時待ち合わせとなっている。 
間に合わなかったら大変とテルミニ駅でタクシーに乗車する。 
あらかじめ用意したオフィスの地図プリントを若い運転手に見せ
「クエスト・アデッソ、ペルファヴォーレ(この住所にお願いします)」
と告げると、彼、地図にあるコロッセオを見て「OK!」と走り出す。
するとフィアットの車内はノリのいいロックが(^^;;
ドイツのタクシーでもそうだったが、日本と違い運転手の気分優先でBGMをかけることが多いようだ。
さてこの辺りは一方通行が多いこともあり、運転手少し大回りして向かっていく。
ちょっと妙な十字路の真ん中で降ろされた。10ユーロ。 
オフィスを探すがなかなか見つからない。 
まさか?? 幽霊ガイドツァーじゃないよな⁈
不安になってきたところで…
あっ見つけた。 
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しかし今度はなかなかスタッフが来ない。 
そうこうしているうちに初老で大柄のアメリカ人がやって来る。 
「おたくもこのガイドツァーに申し込んでるのかい?」みたいな感じで親しく話しかけてくる。
彼の名はサム。 
USAとかアメリカ出身といわず、カリフォルニア出身と自己紹介するところが面白い。 
フィレンツェに娘さんが留学していて逢いに行く途中とか。
このローマで1日日程を空けてツァーを申し込んでいるとのこと。 
そんな立ち話をしているうちに、やっと本日のインストラクターが幼児座席の付いたママチャリで姿を表す(‼︎)
西アジア系の雰囲気。
サム、早速「遅刻だぜ」と指摘。キホン米国人は時間にうるさいから当然(^^;;
後で聞いたが、この西アジア系の方はなんと高校の理科の先生‼︎
このガイドは小遣い稼ぎのアルバイトとのこと。
さて、この理科の先生、サムそして小生の3人が一列に並んでローマ自転車ツァーがスタート。
何かとてもウキウキ♪
出発の記念フォト。
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今日の自転車はロードバイクではなくなんちゃってMTBといった感じ^_^
今日のコースは未舗装道が多いから、と事前にメールをもらっていた。
今日のコース…
結論から先に書くとこんな感じです♪
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ただしカタコンベを往復した午後はGPSの電池切れで途切れてしまいました(>_<)
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さて出発。
初夏の青い空の下、3人の自転車はスイスイとローマの街中を駆け抜けていく。
時には二千年の遺跡と…
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時にはローマッ子がカプチーノをすするバールが並ぶ下町通り…
時にはテヴェーレ川の畔…
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またこのコースではあちこちから場所を変えてヴァチカン宮殿のビューを楽しんだ。
東京のあちこちからスカイツリーを楽しむ感じかな?
例えばパラティーノの丘。
サムと当方のツーショットの遥か向こうに宮殿が見える。
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(実はこの時、当方の右側にモデルっぽい女性が景色を眺めており、サムがしきりにヴィンクしていたw)
またとても面白いポイントが。
ローマで唯一ドアのカギ穴からヴァチカンが見えるというもの!
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ある教会の入口ドアなのだが…。
おそらく知る人ぞ知る隠れた名所なんだろうな…。
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ヴァチカン前の大通りを自転車で駆け抜けるのも我々位だろう(^^;;
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それにしても、道々、理科の先生、丁寧に名所解説をしてくれる。
もちろん解説の細かい英語は当方もわからないが…
テキトーに固有名詞を反すうしアイズチを打っているだけでもわかった気がするから不思議(^^;;
テヴェーレ川の川岸では何の宗教かわからないが、杖一本で修業僧を支える僧侶の姿が…!

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下町の井戸。
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この下町の井戸は二千年以上前に掘られたものだとか。ローマば地下水が豊富なよう。
有名なスペイン広場。
ソフトクリーム片手のオードリーは見えなかった(笑)
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華やかなナヴォナ広場。
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堂々としたパンテオン。
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ヴィットリアーノはでかい。
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遺跡だらけのフォロ・ロマーノ。
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工事中のコロッセオをひた走る♪
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そうこうしている間に午前の部は終了。
あっという間だった〜。
昼はガイドツァーオフィスそばでアラビアータ。
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これも結構美味しい♪
午後からは二千年の時を刻む帝国の軍用道路、アッピア旧街道。
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よくこんなに石をしきつめたよナ〜
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古代の水道橋。何と水位の低い地点から高い地点に水を流したそう。
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カラカラ浴場に続く通りを走る♪
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地下水がふんだんに湧き出る場所が。
あちこちのレストランの店員などが水を汲み出していく。
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きっとローマ料理の源泉の水なのだろう。

そしてコロッセオに向かって帰還♪
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ツァー終了後、ホテルへの帰り道サムから名刺をいただく。そこにあるメールアドレスにメールしていいかと尋ねると、
思わず、
「Si」。(イタリア語のYes)
彼もこのイタリア旅行でイタリア語が身についちゃったよう笑

あ〜楽しかった☆
駆け巡ったローマの景色が頭に渦巻いて、自分の頭のメモリーからこぼれ落ちそうだ(笑)
結局駅で買った白ワインをホテルの部屋で飲みながら、思い出に耽っている間にベッドで眠りこくってしまった(^^;;
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さあ、明日はこのワイン「Frascati」の一大産地、
Castelli Romaniへのロードバイクツーリングだ。

ローマ ロードバイクツァー (イタリア3日目)


今日は今回旅行のハイライト。

Castelli  Lake Tourの日だ。

空は快晴。
ほんと良かった。今日が雨だと救われない。
最初に紹介すると今日走ったルートはGPSの記録ではこんな感じです☆
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走行距離:88.8km
高低差 :750m
正味時間:約4時間
ちょっとわかりにくいですが、画面青線右の「フラスカティ」は有数の白ワインの産地。そして遠くローマの街並みも見えるはず。

今日のツァーガイドはこのオフィスの代表、グレン。
昨日と同じオフィスへ行くとそのグレン、愛車と思しきコルナゴに乗って颯爽と登場した。もちろん完全なサイクルジャージ。
今日の参加者は当方のみ。
なのでグレンのマンツーマンガイドだ(笑)

早速、今日レンタルのバイク調整開始。
バイクはチェレスタ(青)のビアンキに決まり♪
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グレンのバイクはコルナゴだ。
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日本から持参した自分用のSHIMANOビンディングを装着。
デイバッグを担ごうとすると、「何も背負うな」と。
そうか、彼はピュアなロードバイクツーリングで行きたいのだ。
なのでバッグはオフィスに残し、鍵を掛け出発!

さて走りだすと…
ギアチェンジが出来ない⁈
当方、「ジャストアモーメント、プリーズ」とチェンジレバーを指差すと、
グレン、
「オー、ユー、シマノ!」
そうか、やはりイタリアのロードバイク。
ギアチェンジのコンポーネントがカンパニョーロだったのだ!
(ロードバイクのギアチェンジはメーカーによって操作が異なる。日本で売っているロードバイクの場合、シマノが圧倒的に多い。このシマノは釣り道具でも有名。カンパニョーロはイタリアのメーカー)
と、いうことで急きょ道ばたでカンパニョーロの操作講習会開始(笑)
簡単にいうとシフトダウンはシマノと同じなのだが、アップの操作が異なる(^^;;
グレン「大丈夫か?」
当方強がりで「イッツオールライト、OK」。
(しかし、内心全然大丈夫ではないのだ(^^;; 結局、ツァーのあいだ中、シフトアップの操作に悩まされることに)

走りだしてしばらくして道ばたの井戸水でボトルを満タンに。
こちらの感覚だとコンビニでミネラルヴォーターを補給なのだが、そこはローマ。あちこちから新鮮な地下水が湧き出ている^_^

まずはローマの街中の緩やかな広い州道を走る。
こちらは右側通行。
つい日本の癖で信号待ちでは左足でバイクを支えて傾けるのだが、こちらでは車に向かって体が傾いてしまうのでちょっと危ない(^^;;

さて、道は市街地から郊外へ。
グレンと当方は緩やかな坂を疾走していく♪
イタリアの青い空。
眩しい光。
澄んだ空気。
そしてロマンチックなローマの街並み…。
あ〜〜〜気持ちいい‼︎‼︎
ホント、来て良かったなァ!

だんだん市街地から離れるにつれ道のへりの窪みが多くなる。
走りながらグレン、「ローマ市内はこのような窪みはないんだけど、市内を取り巻くラツィオ州は多いんだ」と教えてくれる。

グレンだんだんとスピードアップ。
途中のホビーローディーをどんどん追い抜いていく。
おそらく35〜40km/hくらいで走っているのだろう。
だんだんと標高が高まるにつれキツくなってくる。
前を行くグレンとの間隔が空くようになってくる…
5〜10°の坂をハアハアと突き上げてフラスカティ着!
とりあえずトイレに行きたい。
以前ニューヨークに出張滞在した時
トイレがトイレでは通じずレストルームと言っていたのを思い出し、レストルームに行きたいと声を掛けると、
グレン、「⁇」
こちらではトイレはトイレで良かったのだ(^^;;
グレンがトイレ休憩も兼ねて連れて行ってくれたのは、文字通り「バール」!
まさに「イタリア、小さな村の物語」でロケされるような立ち飲みでこじんまりとコーヒーとおしゃべりを楽しむ店♪
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グレン、店の常連らしくマスターに「彼は日本から来たんだよ」と流暢なイタリア語で自分を紹介してくれる。
マスター、「ピアチェーレ(初めまして)。ここのエスプレッソはローマの街中よりずっと旨いんだよ」みたいな自慢。そういわれてはやはりエスプレッソを注文しないわけには(^^;;
そして程なく小さなカップが差し出される。
ひとくちすする。
ウマッ。
炭焼きの香りがほのかな酸味と一緒に口元でほわ〜っ…。
気が付いたら、マスター、当方の味わう姿をずっと凝視している(^^;;
当方「ブオーノ!」というと、頬に人差し指を指してニヤリ。

さて店を出てちょっとした展望スペースに案内される。グレンの指差す先を見ると遠くヴァチカン宮殿!
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眼前にローマの全景。まさに永遠の都を独り占めの気分♪
感激だな〜。
この後、グレンの行きつけの手作りパン屋さんに。
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ここで腹ごしらえのクロワッサンやロール。
何か日本のパンとはかけ離れた美味しさ。バターの香りからして全然違うのだ^_^
ここでリスタートの前に、グレンから
「実は今日は130km程のCastelli Romani周回コースを行くつもりだったが、ユーが少しスローリー。当初通りのショートカットコースで行くからね」と告げられる。
当方、先生に叱られた生徒のようにショボン。
まあいいや。
しかしこの後当方のスピードが少し上昇し、結局コース全体では予定より早く帰還することになるのだが)

さてリスタート。
ここから、コースはジグザグ登り坂。
美味しいエスプレッソで元気になった当方、坂を登りながらグレンとボソボソ会話。
何と彼は2日後にツールドフランスの予選が控えているとのこと!チームではなくソロ出場なのだそう。実力があるのだろう。
グレン「ソロって日本語で何というの?」
当方「単独かなー?」
グレン「タンドク⁇」
こんな他愛のない会話を坂を登りながら交わしている(^^;;
またジロ・デ・イタリアにも出場経験もあるそうだ。山岳特有の悪天、寒さも厳しく、ツールよりずっとハードだと語っていた。

そうこうしているうちに急坂に。
グレンは軽快なダンシングでぐんぐん突き上げていく。
そして「ロッカ・ディ・パパ」の小高い頂上に。
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気持ちいい空気。
正面の山を越えると美しいアルバーノ湖がある。

さあもうひと漕ぎ。
途中の下り坂ではグレンおそらく60km/h位の猛スピードで下っていく。
TVでみたツールの光景のよう(^^);;
するとすぐまた急坂が。
あれっ!?
ふと見るとバイクのボトルケージから日本から持参したボトルが消えている。
さっきの急坂下りの連続でボトルがハネ飛んでしまったらしい(^^);;
こんなことがあるのか…。
でもおかげで
後で記念だとイタリアのボトルをいただいた♪

さてさて・・・
途中でアルバーノ湖が姿を現す。
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湖を半周ほどして湖畔を見下ろす教会へ。
何と結婚式の最中!
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いや~めでたいですネ。
そして湖を見下ろすビューで記念写真。
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グレンはここで昼食をと考えていたらしいが、
付近のレストランがまだオープンしていないこともあり、
帰路につくことに。
途中小路で可愛らしいミニチュアが。
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このあとは基本的に市街地でもどっていく大陸的ルート。
たぶんここも35~40km/h位でグレンの後をびゅんびゅん飛ばしていく。
そして・・・
あっという間にコロセウム近くのオフィスに帰還。
グレン、当方に
「Good job!!」 (お世辞だろうが(^^);;)
オフィス前でもう一度記念フォト。
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時計を見るとまだ2時。
グレンに「ホテルに帰りビールでも飲むよ」と言うと、
「ビールが好き? OK、すぐ先にいい店がある。一杯行こう!」とお誘い。
そして近くのテラスのトラットーリアで乾杯。
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ついでに白ワインも(^^)
飲みながらこんな面白い会話も。
グレン、日本の飲み物「サキ」がさかんに美味しいと。
「サキ?」(サントリーウィスキー「山崎」のことかな??」
それは日本の高級ウィスキーだよね?」
というと、グレン分かったようなわからないような様子でニコニコしている。
「でもそれはライス・ドリンクの筈なんだ」とポツリ。
なーんだ!「酒」のことか。
「サキじゃないよ、サケ(S、A、K、E)だ」と当方。
二人で大笑い。

今思い出しても楽しい。

彼と別れ際「君は当ガイドツァー初の日本人ゲストだ」
「へえ、だと今日は初日本人の記念日だね」
グレンと握手。
ワインでいい気分になりホテルヘ歩いていると
上手なアコーデオン芸人さん(^^)
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今日初めて日本人以外の人とスポーツで時を過ごした。
また、初めて日本人以外の人と一杯飲った。
そして、初めてロードバイクを通じ日本人以外の人と心を通わせた一日だった☆

イタリア自転車ツァー&モア 4日目

ローマは今日も快晴。 

今日からは自転車を使わない旅となる。
カッコつけていえばバックパッカーという感じかな?

目覚めると
昨日のロードバイクツァーの筋肉痛のほか、何となく腰痛もある。
何故だろう?昨日ふだんはあり得ないような気力でヒルクライムした後遺症だろうか⁇
まあいずれ治るだろ☆
(ところがこの腰痛、帰国しても治らずスポーツ接骨院の治療を受けるハメに)

さて今日はフィレンツェへの移動日。
このホテルには4日後の帰国直前にまた戻ってくる予定となっているので、サイクリング道具を預かってもらいチェックアウト。
フロントの女性、気持ち良く預かってくれ一安心。実はこのやり方はドイツ自転車旅行でも使った♪

ホテルを出て駅へ向かう。
ふとみるとホテル傍にはこんな危ない店があった!
駅から5分の大通りなのに(^^);;
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さて駅地下スーパーでミニ白ワイン(例のフラスカーティ)を買い、特急乗り場へ。
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フィレンツェを通る列車は15分に1本位のある感じ。既にインターネットでも検索していた通りで分かりやすい。
しかし、切符の窓口は50mほどの長蛇の列!欧州では窓口でじっくり相談しながら切符を買う人が多い。国境を越えて旅する人が多いこともあるのだろう。
なので、自動販売機で買うことにする。
空いている機械の前で表示板を眺めたとたん、「Chao!」とか「May I help you?」とか怪しげな輩がどんどん話し掛けてくる。
中には、行き先を聞きながらどんどんボタンを押そうとするオバちゃんも。
昨年のドイツ旅行のフランクフルト中央駅でもそうだったが、欧州の駅では「切符売り場のタカリ屋」が大賑わい。とにかく相手にしてはだめ。日本人は「人が良くてすぐ小銭をくれる」定評があるとか。
ハエのように寄ってくるタカリ屋をよけながらやっとフィレンツェまでの切符を無事キャッシュ購入。
実は現金で買える販売機は右上にコインの絵柄がある機械だとタカリ屋のオバちゃんが教えてくれたのだが(笑)

さて乗り場には特急「FRECCIAROSSA」が入ってきた。
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指定座席に乗り込むと車内は結構混み合っている。
当地の特急二等車は四人掛け。
眼の前には熱心に読書する若い女性、あとの席には今風の若いお兄さん風の二人連れが座る。
ほどなく
「Sante?(失礼)」と車掌の検札。
無事チェックを受け安心していると、隣りの今風のお兄ちゃん、なんと車掌にスマホの画面を見せて検札終了!いやー合理的だな〜と感心する。
フィレンツェ・サンタ・マリア・ノベーラ駅までは1時間半ちょっと。
ブドウ畑やムギ畑が多いイタリアの田園風景を眺めていると、近くの通路上のモニター画面で「もうすぐフィレンツェ」の表示。
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このあたりは昨年乗ったドイツの特急よりも親切。
さてフィレンツェ着。
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しかし暑い!
イタリア風の内陸性気候って感じかな?
ただし日本と違い日陰だととたんに涼しくなるのがいい。
駅前からアルノ川の方向に大通りを歩いていくと早速ドゥオーモ(大聖堂)が姿を表す。
デカっ。
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ふと眼の前を見ると、
100m位観光客が長蛇の列!(^^;;
とても並ぶ気にはならず、先へと進む。
広場にはメリーゴーランドがあったり、
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馬車がいたり、
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街自体がちょっとしたアトラクション状態^_^
ほどなく有名なベッキオ橋に。
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フィレンツェの中心を流れるアルノ川。
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そして今日明日泊まるホテルがこの畔に。
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ホテル「アーミテージ」。
会社の先輩の勧めもあり、アルノ川畔、ベッキオ橋を眼の前に望むロケーションを求め
この三ツ星ホテルに予約した。
一泊148ユーロ。奮発した。
こんな高いホテル庶民の自分は初めてかも(^^;;
階段を上がって二階フロントに行くと、
品のいい年配の女性とちょっとキュートな若い女性が
「ハロー!」
後でわかったがここは家族経営で母と娘だったようだ。
なんと娘さんは大学で日本語の勉強中!
「ニホンゴ、スコシワカリマス」
ああ、久し振りに聞いた日本語の響き(笑)
思わず、「パルラ ジャポネーゼ ベーネ!(日本語お上手ですネ)」と。
彼女とお母様(?)、ニコニコっ。
部屋を教えてもらい入ると
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ワオッ、メディチ家の部屋だ(笑)。
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日本人2人でも余りそうなベッドを1人で占拠(^^;;
壁紙やベッドカバーの端々にイタリア・トスカーナ地方の気品を感じる☆
ホテルの選択は正解だったようだ。
ここで無性に"着いたぜビール"が飲みたくなる。ちょっとビョーキかな(^^;;
フロントに行くと先ほどの日本語勉強中の娘さんがすぐ冷えたビールを用意してくれて、
「テラスでビアオーケーデス」。
早速階上でひと息。
気分よし^_^
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さて冷えたビールを飲み干したあと早速、当地下町のトラットーリア(家庭料理中心のレストラン)へ向かうことにする。
目的地は中心街からちょっと北西に7〜8分歩いた所の「マリオーネ」。
事前に美味しい家庭料理をキーワードで調べておいたもの。
ドアを開けウェイトレスに、
「ボンジョルノ、ソノダソーロ(今日は。1人なのですが)」と声を掛けると
ニコッとスマイル、窓の近くの席へどうぞと。
「いらっしゃいませ」で始まる日本と違い、ここイタリアではまず客から声を掛けるのがマナーとか。逆なのだ。
店内はイタリアのトラットーリアの雰囲気ムンムン^_^
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お隣りでは、アメリカ人と思しき年配女性の二人連れがステーキを頬張っている。
何もフィレンツェまで来てアメリカ風ステーキを食べなくても…と思うが(^^;;
渡されたメニューの英語表示を5分ほどにらめっこして選んだのがコレ。
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大正解!
トスカーナ名産のサラミと生ハムのほのかに甘い風味が口元に広がり…
ワインと一緒に賞味。
幸せで胸が一杯に(笑)。
値段も確か10ユーロちょっとだったかと思う。
そしてここでもアラビアータを(^^)
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あ~~~美味い!!
こんな店が会社の近くにあったらな〜と夢のないことを考えながら(笑)ホテルへと帰路に。
さあ明日はフィレンツェ散歩人になるぞ(^^;;

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