今日は今回旅行のハイライト。

Castelli  Lake Tourの日だ。

空は快晴。
ほんと良かった。今日が雨だと救われない。
最初に紹介すると今日走ったルートはGPSの記録ではこんな感じです☆
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走行距離:88.8km
高低差 :750m
正味時間:約4時間
ちょっとわかりにくいですが、画面青線右の「フラスカティ」は有数の白ワインの産地。そして遠くローマの街並みも見えるはず。

今日のツァーガイドはこのオフィスの代表、グレン。
昨日と同じオフィスへ行くとそのグレン、愛車と思しきコルナゴに乗って颯爽と登場した。もちろん完全なサイクルジャージ。
今日の参加者は当方のみ。
なのでグレンのマンツーマンガイドだ(笑)

早速、今日レンタルのバイク調整開始。
バイクはチェレスタ(青)のビアンキに決まり♪
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グレンのバイクはコルナゴだ。
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日本から持参した自分用のSHIMANOビンディングを装着。
デイバッグを担ごうとすると、「何も背負うな」と。
そうか、彼はピュアなロードバイクツーリングで行きたいのだ。
なのでバッグはオフィスに残し、鍵を掛け出発!

さて走りだすと…
ギアチェンジが出来ない⁈
当方、「ジャストアモーメント、プリーズ」とチェンジレバーを指差すと、
グレン、
「オー、ユー、シマノ!」
そうか、やはりイタリアのロードバイク。
ギアチェンジのコンポーネントがカンパニョーロだったのだ!
(ロードバイクのギアチェンジはメーカーによって操作が異なる。日本で売っているロードバイクの場合、シマノが圧倒的に多い。このシマノは釣り道具でも有名。カンパニョーロはイタリアのメーカー)
と、いうことで急きょ道ばたでカンパニョーロの操作講習会開始(笑)
簡単にいうとシフトダウンはシマノと同じなのだが、アップの操作が異なる(^^;;
グレン「大丈夫か?」
当方強がりで「イッツオールライト、OK」。
(しかし、内心全然大丈夫ではないのだ(^^;; 結局、ツァーのあいだ中、シフトアップの操作に悩まされることに)

走りだしてしばらくして道ばたの井戸水でボトルを満タンに。
こちらの感覚だとコンビニでミネラルヴォーターを補給なのだが、そこはローマ。あちこちから新鮮な地下水が湧き出ている^_^

まずはローマの街中の緩やかな広い州道を走る。
こちらは右側通行。
つい日本の癖で信号待ちでは左足でバイクを支えて傾けるのだが、こちらでは車に向かって体が傾いてしまうのでちょっと危ない(^^;;

さて、道は市街地から郊外へ。
グレンと当方は緩やかな坂を疾走していく♪
イタリアの青い空。
眩しい光。
澄んだ空気。
そしてロマンチックなローマの街並み…。
あ〜〜〜気持ちいい‼︎‼︎
ホント、来て良かったなァ!

だんだん市街地から離れるにつれ道のへりの窪みが多くなる。
走りながらグレン、「ローマ市内はこのような窪みはないんだけど、市内を取り巻くラツィオ州は多いんだ」と教えてくれる。

グレンだんだんとスピードアップ。
途中のホビーローディーをどんどん追い抜いていく。
おそらく35〜40km/hくらいで走っているのだろう。
だんだんと標高が高まるにつれキツくなってくる。
前を行くグレンとの間隔が空くようになってくる…
5〜10°の坂をハアハアと突き上げてフラスカティ着!
とりあえずトイレに行きたい。
以前ニューヨークに出張滞在した時
トイレがトイレでは通じずレストルームと言っていたのを思い出し、レストルームに行きたいと声を掛けると、
グレン、「⁇」
こちらではトイレはトイレで良かったのだ(^^;;
グレンがトイレ休憩も兼ねて連れて行ってくれたのは、文字通り「バール」!
まさに「イタリア、小さな村の物語」でロケされるような立ち飲みでこじんまりとコーヒーとおしゃべりを楽しむ店♪
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グレン、店の常連らしくマスターに「彼は日本から来たんだよ」と流暢なイタリア語で自分を紹介してくれる。
マスター、「ピアチェーレ(初めまして)。ここのエスプレッソはローマの街中よりずっと旨いんだよ」みたいな自慢。そういわれてはやはりエスプレッソを注文しないわけには(^^;;
そして程なく小さなカップが差し出される。
ひとくちすする。
ウマッ。
炭焼きの香りがほのかな酸味と一緒に口元でほわ〜っ…。
気が付いたら、マスター、当方の味わう姿をずっと凝視している(^^;;
当方「ブオーノ!」というと、頬に人差し指を指してニヤリ。

さて店を出てちょっとした展望スペースに案内される。グレンの指差す先を見ると遠くヴァチカン宮殿!
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眼前にローマの全景。まさに永遠の都を独り占めの気分♪
感激だな〜。
この後、グレンの行きつけの手作りパン屋さんに。
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ここで腹ごしらえのクロワッサンやロール。
何か日本のパンとはかけ離れた美味しさ。バターの香りからして全然違うのだ^_^
ここでリスタートの前に、グレンから
「実は今日は130km程のCastelli Romani周回コースを行くつもりだったが、ユーが少しスローリー。当初通りのショートカットコースで行くからね」と告げられる。
当方、先生に叱られた生徒のようにショボン。
まあいいや。
しかしこの後当方のスピードが少し上昇し、結局コース全体では予定より早く帰還することになるのだが)

さてリスタート。
ここから、コースはジグザグ登り坂。
美味しいエスプレッソで元気になった当方、坂を登りながらグレンとボソボソ会話。
何と彼は2日後にツールドフランスの予選が控えているとのこと!チームではなくソロ出場なのだそう。実力があるのだろう。
グレン「ソロって日本語で何というの?」
当方「単独かなー?」
グレン「タンドク⁇」
こんな他愛のない会話を坂を登りながら交わしている(^^;;
またジロ・デ・イタリアにも出場経験もあるそうだ。山岳特有の悪天、寒さも厳しく、ツールよりずっとハードだと語っていた。

そうこうしているうちに急坂に。
グレンは軽快なダンシングでぐんぐん突き上げていく。
そして「ロッカ・ディ・パパ」の小高い頂上に。
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気持ちいい空気。
正面の山を越えると美しいアルバーノ湖がある。

さあもうひと漕ぎ。
途中の下り坂ではグレンおそらく60km/h位の猛スピードで下っていく。
TVでみたツールの光景のよう(^^);;
するとすぐまた急坂が。
あれっ!?
ふと見るとバイクのボトルケージから日本から持参したボトルが消えている。
さっきの急坂下りの連続でボトルがハネ飛んでしまったらしい(^^);;
こんなことがあるのか…。
でもおかげで
後で記念だとイタリアのボトルをいただいた♪

さてさて・・・
途中でアルバーノ湖が姿を現す。
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湖を半周ほどして湖畔を見下ろす教会へ。
何と結婚式の最中!
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いや~めでたいですネ。
そして湖を見下ろすビューで記念写真。
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グレンはここで昼食をと考えていたらしいが、
付近のレストランがまだオープンしていないこともあり、
帰路につくことに。
途中小路で可愛らしいミニチュアが。
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このあとは基本的に市街地でもどっていく大陸的ルート。
たぶんここも35~40km/h位でグレンの後をびゅんびゅん飛ばしていく。
そして・・・
あっという間にコロセウム近くのオフィスに帰還。
グレン、当方に
「Good job!!」 (お世辞だろうが(^^);;)
オフィス前でもう一度記念フォト。
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時計を見るとまだ2時。
グレンに「ホテルに帰りビールでも飲むよ」と言うと、
「ビールが好き? OK、すぐ先にいい店がある。一杯行こう!」とお誘い。
そして近くのテラスのトラットーリアで乾杯。
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ついでに白ワインも(^^)
飲みながらこんな面白い会話も。
グレン、日本の飲み物「サキ」がさかんに美味しいと。
「サキ?」(サントリーウィスキー「山崎」のことかな??」
それは日本の高級ウィスキーだよね?」
というと、グレン分かったようなわからないような様子でニコニコしている。
「でもそれはライス・ドリンクの筈なんだ」とポツリ。
なーんだ!「酒」のことか。
「サキじゃないよ、サケ(S、A、K、E)だ」と当方。
二人で大笑い。

今思い出しても楽しい。

彼と別れ際「君は当ガイドツァー初の日本人ゲストだ」
「へえ、だと今日は初日本人の記念日だね」
グレンと握手。
ワインでいい気分になりホテルヘ歩いていると
上手なアコーデオン芸人さん(^^)
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今日初めて日本人以外の人とスポーツで時を過ごした。
また、初めて日本人以外の人と一杯飲った。
そして、初めてロードバイクを通じ日本人以外の人と心を通わせた一日だった☆